フェアトレード製品のいいところ、悪いところを考えながら賢い消費者になろう

フェアトレードとは?

フェアトレードの仕組み

「フェアトレード」、直訳すれば「公平な貿易」。現在のグローバルな国際貿易の仕組みは、経済的にも社会的にも弱い立場の開発途上国の人々にとって、時に「アンフェア」で貧困を拡大させるものだという問題意識から、南北の経済格差を解消する「オルタナティブトレード:もう一つの貿易の形」としてフェアトレード運動が始まりました。
フェアトレードとは、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」を いいます。 FAIR TRADE JAPAN HPより

一般的な貿易と違いフェアトレードの場合、多くの業者が仲介に入ることなく、生産者を支援するNGOやフェアトレード団体が生産者の納得のいく価格で直接製品を買い、先進国で販売します。

生産者から消費者の手に製品が渡る間の人や会社が少ない分、生産者には適正な取り分が保証されているわけです。

 

フェアトレードの目的は、一般の貿易とは違う

一般の貿易では、製品を出来るだけ安く作り、出来るだけ高く売って最大限の利益をあげることが目的です。一方、フェアトレードは発展途上国の人々の暮らしをどうやって守るかが最優先に考えられます。彼らが他者からの支援に頼らずに自立していける社会の実現を目指すということが、フェアトレードの目的です。

ちょっと言い方は雑ですが、その地域に必要とされる「物」や「お金」を送ったとしても、それは一時しのぎにしかならず援助に頼ることになり、結果的に「自立」の機会を奪ってしまう。それよりは、公平な条件下で生産者の権利を守りながら長期的な取引を行おう、というのがフェアトレードの考え方です。

 

フェアトレードのいいところ

生産者側にとってのいいところ

アジアや中南米、アフリカなどの小規模農家や女性など立場が弱いとされる人々に仕事の機会を創りだすことができます。立場が弱いと、どうしても仲介人に製品を安く買いたたかれてしまいますが、フェアトレード団体が彼らの協同組合を作ることを手助けすることにより、みんなの力が集まり、大きな力になります。そこから生産力も高まり、より質の高い製品も生まれてくることになるのです。自分たちの力で少額のローンを組んでよりよい生産を目指すための準備をしたり、技術を学べたり、自力で生活を向上させることができるようになります。結果的に、教育の機会、子供の就労問題などの解決の糸口にもつながります。

私個人の意見ですが、もし私が生産者側の立場だとしたら、何よりも自分の仕事を適正に認められるということも嬉しいと思えるでしょう。作っても作っても適正に評価されず、なおかつ生活の質も向上していかないのであればやる気も失いますし、何より一人の人間として自分の仕事を認められないことは苦痛でたまらないことだと思います。

消費者側にとってのいいところ

作り手の顔が分かるというところです。きちんとフェアトレードを行っている団体は、その製品はどの国のどの団体が作っているのがきちんと提示しています。私がよく利用するピープルツリーでは、生産団体の設立背景や活動内容もきちんと分かるようになっています。生産者がどのような人でどのように製品が作られるのか、買い物によって彼らの暮らしがどのように向上するのか、普通の買い物をするとなかなか分からない情報ですよね。作り手と買い手がつながる…これは買い物をする上でとても大切なことだと思います。

どちらにとってもいいところ

環境に配慮している点は、同じ地球に住む私たち誰にとってもいいことだと思います。

地元で持続的にとれる原料や材料を最大限利用する。使用するエネルギーを少なくし、再生可能なエネルギーをつかうことで、地球温暖化につながる二酸化炭素の排出をおさえる。農薬の使用をひかえ、環境への影響を小さくする。ゴミを減らし、製品の包装にも、リサイクルできる素材や土のなかで分解する素材をできるだけつかう。

世界フェアトレード機構(WFTO) 「 フェアトレードが守るべき10の原則」より

綿花栽培の際の大量の農薬の使用を避けたり、染色の際に発がん性物質を含まないアゾフリー染料を使用するなど、フェアトレード製品には生産者、消費者どちらにも配慮がなされています。人体や環境に悪い染料を使い続けた生産者の全身がただれた姿を見たことがありますが、本当にショックでした。

また、伝統文化が製品に取り入れられている部分も双方にとっていいことではないでしょうか。刺繍や伝統的な手織り、素材が使われていることが製品に付加価値を生み出します。

 

フェアトレードの悪いところ

一方、フェアトレードの問題点や批判の声があることも事実です。

けっきょく、慈善じゃないのか?

フェアトレードのことを調べると一番目にしたのがこの批判です。フェアトレードが慈善行為なのか?私は違うと思っています。れっきとしたビジネスだと思います。消費者としてきちんと製品を吟味した上で購入する。なので常識の範囲では商品に不備があれば問い合わせをしても構わないと思います。もし、「もうちょっとこうしたほうがいいんじゃないかな…」という意見があれば伝えてもいいと思います。

元も子もないことを言うと、慈善かそうでないかは買う側の心の持ちようでもある気がします。その人に「施し」の気持ちがあればそれは慈善にもなりえると思いますし、いいものを消費者の一人として選択購入し、その先にプラスアルファの利点があるならラッキーだと思えるならそれはフェアトレードなのだと思います。

生産者に先進国の嗜好に合うように無理強いしている?

これも目にしたことがある批判です。これに関しては私はどちらとも言えないです。服に関して言いますと、私たちが実際の生活の中に取り入れやすいデザインだとは思いますが、それが伝統的な織物で作られていたり、さりげなく伝統的な刺繍でデザインされていたり、文化間の調和がうまく取れているのではないかな…と感じます。これが思いきり民族衣装のようなデザインだったりすると普段使いできませんし、逆に付加価値がなければわざわざフェアトレード製品を買わずに一般の製品を買えばいいということになります。ちなみにこのボーダーのコットンシャツはデザインは普通ですが、使われている素材が環境にも配慮したオーガニックコットンという点で購入しました。縫製もしっかりしており、着回しも重宝しているお気に入りの一つです^^

 
どうしても価格が高め

これは私も感じるところです。フェアトレードの製品は、生産者に十分な支払いをしていることと、やはり一般の貿易と比べてたくさんは売れないのでどうしても一つの製品あたりの価格が高くなってしまいます。もっと多くの人がフェアトレード製品を購入して価格が下がる好循環が生まれることを願います。

ところで、フェアトレード製品がシーズンの変わり目にセールになっていることがあります。私も喜んで買い物をしますが、私が定価より安い値段で買い物をすると生産者に困ったことが起こるのではないか…と、ふと疑問に思いピープルツリーに問い合わると、すぐに回答を頂きました。

ピープルツリーでは商品を生産者団体にオーダーした時点で材料の購入や生産者への賃金の支払いの充てるために、代金の半額を前払いしています。そして、完成した商品を仕入れる際に、残りの代金を支払っています。そのため、生産者が受け取る代金は、セールをしたとしても変わりません。

…良かったです^^ 早々のお返事ありがとうございます。フェアトレード製品をどんどん購入したい気持ちは大いにあるのですが、現実問題それでは破産します、私(笑)。無理のない範囲で本当に欲しい商品を吟味しながら買い物を楽しみたいと思います。ご利用は計画的に。

 

まとめ

自分が誇りをもって身に着けることができるか

製品によっては、ファストファッションと見分けがつかないかもしれません。失礼ながらファストファッションメーカーのものと、フェアトレードのボーダーシャツを並べてみました。

どちらを着ていても多分他の人には一目では分からないと思います。しかし、自分がどんな気持ちで着ていられるか…というのは全く違います(気にならない方もいらっしゃるかもしれませんが)。少なくとも私は、フェアトレード製品の服を着ている時は、作ってくれた人と繋がっている気にもなりますし、誇りを持って着られます。自分も幸せだし、作ってくれた人もまた、前向きに生活することができるのなら嬉しいです。

自分の出来ることから

無理をして全ての服をフェアトレードに変える必要はないと思います。どうしても気に入ったデザインが見つからなくて買えない時もありますし、お財布と相談した結果、NO!と言われることもありますし…。クローゼットにフェアトレードでないものも混在していてもいい、と私は思います。ただ、自分がいつも着ている服のずっと先には必ず「作り手」がいる、ということを忘れずに過ごしていたいと思います。自分が服を買って幸せな気持ちになるのと同時に、作ってくれている人も幸せでいて欲しい。

誰かの健康を脅かして作られた服、不当な扱いを受けて作られた服より、できるだけ幸せに包まれて完成した服を着たいです。目には見えないし、服に感情があるわけではないかもしれないけれど、それもフェアトレードの付加価値の一つではないでしょうか。

ゆるゆると、自然の中で布に関わる手仕事について綴るブログです。

自分の中にあった溢れる好奇心と、「自分の居場所を見つけたい…」という想いから始めました。
たくさんの方と想いを共感できると嬉しく思います。

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