草木染めで紫色に染める方法

食欲全開の秋真っ盛り、今日は草木染めで布を紫色に染めることに挑戦したいと思います。使うのは二つの食材。(食材だから「草木」染めのくくりにはならないのかな?) では、いきます。

 

紫色に染めるための食材(その1)

まず最初に、紫色と言われて思い出す「紫いも」を使います。今回使った紫いもは9本、約2kgです。皮を剥き、1cm角に切って水にさらします。出来るだけ色素を抽出できそうな表面積を増やしたいというだけなので、薄切りでもなんでも構いません。ただし私はこのあと芋を食材として使うというのが大前提なので、マッシュしやすいように角切りにしました。

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切った断面はこんな感じです。全体が紫というわけではないのですね。

皮も捨てないで取っておきます。最後に使います。

 

皮も捨てないで取っておき最後に使います。煮る時は、一度に全部の芋を入れて煮てしまうと無駄に薄い煮汁ができてしまうので、少々面倒くさいですが数回に分けて芋を入れては煮て取り出すことを繰り返し、できるだけ濃い染液を作ります。

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左側が火を通す前、右側が通した後ですが随分色が違います。白っぽかった芋の中心部分まで紫色に色づいているのでこれは期待できそうです。芋を全て回収した後の煮汁に、皮部分を入れてさらに煮出します。ここで注意したいことは、濃い染液が欲しいからと芋をいつまでもぐつぐつ煮込んでいると煮崩れて染めどころではなくなります。

DSC_2032こちらが抽出し終わった染液です。ちょっと薄い感じもしますが、まあまあの色合いです。それではこれから布を染めていきます。媒染はミョウバンです。

今回使う生地はコットンのツイル生地。帆布ほどではありませんが、ちょっとだけ厚みのある布です。前処理として大豆で濃染処理をしています

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さて、意気揚々と染めに入ったのですが…これがなかなか染まらない!3回も染めと媒染を繰り返したのですが染めた結果はこんな感じです。

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え?!ピンクですか?しかもよく目を凝らさないと分からないくらいのうっすらピンク…。なんだか想像していた色とかけ離れすぎていてちょっとがっかりしました。しかし紫いもの面影すらないこの結果にめげるわけにはいきません。次なる材料で再チャレンジです。

 

紫色に染めるための食材(その2)

それはずばり、ぶどう!一度に食べるのは大変なので、ぶどうを買い求めては皮だけを集めて冷凍するということを夏から続けていました…いつか来たる日に備えて。巨峰やピオーネなどなど、そしてぶどう染めをするこの日がやってきたので一気に解凍です。

やっと日の目を見ることのできたぶどうの皮は約700g。これにひたひたになるくらいの水を入れて煮出します。5分もたたないうちに水の色が紫色に変わっていきます。そしてぶどうの甘い匂い。皮からすっかり色が抜けてしまったところで抽出終了です。色が抜けた後のぶどうの皮は何とも言えない悲しい色になりますが…

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先ほどの紫いもの時よりも濃い染液でとっても期待が持てます。では、同じように布を染めていきます。

 
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染液に浸漬後、媒染中の様子です。鮮やかな紫…というか赤紫色でしょうか。これを水ですすぐと…

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まさにきれいな「ぶどう色」です。この後もう一回染め→媒染の工程を繰り返し、乾いても薄さを感じない程度までもっていくことができました。

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古来からの紫の染色方法

昔からの代表的な紫色の染色方法として、植物の根(シコン)から染料を取る方法があります。主成分はシコニン、酸性で染めると赤みがかった紫(京紫)、アルカリ性下で染めると青みがかった紫(江戸紫)になります。ただしこのシコン、熱に弱かったり水に対する溶解性が低かったりと染色もなかなか難しそうです。いつかは扱ってみたい染色材料です。
紫根から取り出す色素とは色の深さも堅牢度なども全く比にならないと思いますが、お手軽に染める材料としては今日ご紹介したぶどうなどで簡単にできる草木染め(食材染め?)もおすすめですよ。

まとめ

紫いもでもっと濃い色が出ると思ったのですが…。布に対して紫いもの量が少なかったかな。いや、でもいも2kgって結構な量です。私はこれを全部コロッケにしましたが、とても一回で食べきれる量ではないです。
それに対してぶどうの皮が700gでこれだけ濃く染められるならば、こちらのほうが効率がいいと思いませんか。ぶどうも一回で食べられないので、少しずつ冷凍保存することをお勧めします。さらにぶどうは冷凍することによりその細胞が破壊されて色素が抽出されやすくなる効果があり一石二鳥です。
  • 紫いもで染めることは、実は効率的ではなく濃く染めることが難しい。
  • ぶどうは季節ものなので年中手に入るわけではないが、布を紫色に染めるために身近で有効な材料である。

ゆるゆると、自然の中で布に関わる手仕事について綴るブログです。

自分の中にあった溢れる好奇心と、「自分の居場所を見つけたい…」という想いから始めました。
たくさんの方と想いを共感できると嬉しく思います。

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